こんにちは。森のどうぶつクリニック、院長の森です。
今日はバレンタインデー。友人、家族からもらったり、自分のご褒美で特別なチョコレートを口にしている方もいるのではないでしょうか。そういう私も娘からチョコレートをもらえて喜んでいます。いつまでもらえることができるのか。。
そんな甘くて美味しいチョコレートも、わんちゃんや猫ちゃんにとっては危険な食べ物の1つになります。チョコレートは猫ちゃんが誤食することはマレですが、わんちゃんは見ていないうちにたくさん食べてしまっていることがあるので特に注意が必要です。今回は誤ってチョコレートを食べてしまったときに備えて、チョコレート中毒についてまとめたいと思います。
チョコレート中毒とは?
チョコレート中毒はチョコレート中のメチルキサンチン化合物のカフェインやテオブロミンにより引き起こされます。症状は早いと摂取から45~60分くらいで現れてきますが、数時間経過してから現れる場合もあるので、直後は問題なくても注意が必要となります。
どのような症状が出るの?
・軽度:嘔吐、落ち着きがなくなる、たくさん水をのむ など
・中等度:異常な興奮、震え、呼吸数が増える など
・重度:けいれん、不整脈、意識低下(ぐったりしている様子)、最悪の場合死亡
個人差はあるものの、基本的にはチョコレートの摂取量に依存して軽度から重度の症状が見られます。中等度や重度の症状が見られれば、異常を感じやすいと思いますが、軽度の場合ははっきりしないこともあるので注意が必要です。
また、チョコレートは脂肪含有量が多いため、摂取後24~72時間で「膵炎」という病気を発症する可能性があります。この病気の症状は嘔吐、下痢、食欲不振が見られた場合はすぐに受診をしてください。
チョコレートの種類も重要
一言にチョコレートと言ってもいろんな種類がありますよね。チョコレート中毒に関しては濃いもの、カカオ含有量が多いものほどテオブロミンやカフェインが多く含まれるため注意が必要です。
・製菓用チョコレート
・高カカオチョコレート、ブラック、ビター
・ミルクチョコレート
・ホワイトチョコレート
上から順番に含有量が多いものを並べました。ホワイトチョコレートは中毒症状を示す可能性が低いですが、製菓用のパウダーは少量でも中毒量に達するので危険です。(目安として4kgの子で、大さじ1/2で中毒量になる場合があります。)
もし食べてしまったら?
①チョコレートの種類、量を確認する
②動物病院に連絡をする
③無理に吐かせようとしない
①食べたのがわかった時はとても慌ててしまうと思います。しかし、チョコレートの種類やパッケージに記載されている成分の量と、摂取したチョコレートの量からおおよそどの程度中毒物質を摂取したかわかるので、確認をしてください。
②当たり前かもしれませんが、まずは動物病院に連絡して相談しましょう。
③現在ネット上に様々な情報があると思います。実際にうまく吐かせることができて、かつ大きな副作用もなかったと紹介されているものを見たことがあります。しかし、紹介されているものの中には危険性を伴うものもありますので、動物病院でご相談された方が良いです。
病院ではどのような処置・治療があるの?
①催吐処置
②点滴
③吸着剤
①摂取して間もない場合、胃の中に残っている場合は催吐処置により、胃の中のチョコレートを吐かせ体内に吸収される量を減らします。
②中毒物質の排泄を促進する目的で点滴を行います。また、チョコレート中毒ではおしっこ中の中毒物質が膀胱から吸収されることもわかっていますので、点滴をして、排尿を促すことも有効です。
③消化管内の中毒物質を吸着し吸収を阻害するために、活性炭の内服薬を使用します。
その他、神経症状、不整脈など重度な症状を示している子にはさまざまな治療を加えていきます。
さいごに
今日はチョコレート中毒についてまとめました。チョコレート中毒は比較的知られているので、ご存知の方もいらっしゃったかもしれません
誤食に気づかれた時はとても焦ってしまうかもしれませんが、チョコレートの種類と摂取した量をメモしていただけるととても助かります。
チョコレートの種類によって中毒に至る量がかわるので、お伝えした濃いチョコレートは特に注意していただいて、届かないところに保管してください。
森
江戸川区西葛西の動物病院
森のどうぶつクリニック
